1話異世界へ

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1話異世界へ

 僕の日常は高校生活にある。  特に友達がいるわけでもない、だがいじめられているほど特別視されているわけでもない、  学力は普通で、運動能力も普通だ。  とくに周りから求められることもない、  そこに存在しているのか? それともいないのではないのかというくらい存在感が薄い。  僕は動物園でアルバイトをしている。  知っているのは先生だけで、  僕にはある特殊な力がある。  動物たちの気持ちが読み取れることだ。  会話をするわけではない、  ただ調子が良いか悪いかを把握することができる。  普通の獣医でもできるかもしれない、  しかし僕のはその本当に小さなささいな違い、  それは右足に腫瘍ができたとか、細胞レベルにまで達する。  一度僕の脳波を検査などしたが、原因は不明。  僕はただ動物が大好きなそんな少年だと思われているのだろう。  その日は普通にアルバイトを終えて帰ろうとしていた。  1羽の鶏が行方不明になっていることが心残りでもあった。  そしてそのニワトリは動物園の近くにある崖のそばで発見する。
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