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第2話 ハロウィンパーティー
私は新学期が始まり、中学時代の親友で有るアユミに、今年のハロウィンをどうするか聴いてみる事にした。そしてこんな話を私はアユミに持ち掛けたのだ。
「アユミ 今年のハロウィンどうする?」
するとアユミから、こんな言葉が返って来た。
「実はわたし、学校の文化祭の実行委員をやってて忙しくて…」
こんな電話口での知らせを受けた私は、ちょっと残念そうな声でアユミにこう言った。
「そうだよね。アユミの高校も来月、文化祭だから忙しいよね…」
そして夏休み明けのお互いの近況などを語り合い、電話を切ったのだ。この時、私は自分がとても惨めで悲しく、また居た堪れない感情を覚えた。
しかしそのやり場のない感情をぶつける筈の親とも、私は殆ど口を利いて居なかった。また私には、ひとつ下の弟が居たのだが、両親は自分より勉強の出来る弟の事を何時も可愛がって居ると思って居たのだ。
そんな私の唯一の救いは愛犬のベスであった。私は家族の誰よりベスの事を可愛がっていたので、ベスも私に一番 懐いていたのだ。そしてこのベスが、私のハロウィンを救うキッカケとなるのであった。
つづく…
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