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三人で、国〇会館前にある『ニュー・ミ〇ンヘン』に入ると、丁度空いていた窓際の席に案内された。とりあえず生を注文する。
「おい弘史、お前まだニートなんか?」
「人聞き悪いな憲吾。フリーターやで。自分建築デザイナーやからって、余裕やな」
「空海って、歴史の教科書に出て来そうな名前やな。やっぱり坊さんなん?」
「当たりです。須〇寺でバイトしてます」
「バイトて、お坊さんのバイトてあんの?」
「ありますよ。お経上げてます」
「ヘえー、そーなんや」憲吾は目を丸くした。「で、やっぱり坊さんて、クリスマス何もせえへんの?」
「須〇寺の住職家族は、七面鳥とワインでパーティーする言うてはりましたよ」
「マジで?何でもありやな」
「真言密教はありのままの世界を肯定しますから。なので、こうやってお酒頂いてます」
「なるほど」
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