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「やっぱ、痛いの?」
思わず、唯が聞いてしまった。
「ふふ、すっごい痛い...っていう人もいる」
「脅かさないでよ」
「でも、大概、少しは痛いんじゃない?それに異物が入ってくるんだよ。何も感じないわけないじゃない」
「兄は、知らないうちに..っていうこともあるかもって..」
「それは、男の身勝手な妄想を映像化したAVとかの知識でしょ?」
「え?そうなんですか?」
「ときどきあるのよ。昏睡させていたずらをする..みたいなAV。でもね、麻酔薬でも使っているのならともかく、普通はない」
「そうなんですね」
裕美香がまた暗くなりそうになって、唯が慌てて話す。
「裕美香ちゃん、裕美香ちゃんって呼んでいいよね?裕美香ちゃんは、テニス部なんでしょう?ナカナカ優秀だって、アッキーが言ってたよ」
「秋葉さんにはかないません。やっぱりエースは違います」
「私のいたころと違って、去年かな?新しい先生が顧問になってから強くなったんだよね?」
「そうなんですか?藤原先生は..とっても教え方が上手だし...尊敬しています」
「ヨーグルトの先生って呼ばれてるんでしょ?アッキーが言ってたよ」
「何それ?」
「練習の後に、必ずと言っていいほど、よっく冷えた..っていうか、もう凍ってる自家製ヨーグルトをくれるんだって。それが、超おいしいんだって」
「へえ、自家製ヨーグルトねぇ」
「おいしいです。ちょっと甘味があって...」
少し、顔がほてっているように見えた。
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