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カマトトからの「え!?」な相談
早紀が、大学内にあるカフェスペースで、同じ年齢の先輩である槇原唯から相談を受けたのは、「もうすぐ夏休み!」のテスト期間中のことであった。
「え!妊娠!?」
「大きな声出さないで」
「あ、ゴメン。でも妊娠って、高校生でしょ?その唯ちゃんの後輩って?」
先輩だが、同じ年齢なのでお互い「友達言葉使い」である。
「まあ、後輩の後輩なんだけどね、一年生だから」
「一年生って、15歳?16歳?..それくらいでしょ?..へえ、やる~」
「それがね、本人は否定してるの」
「否定って何を?」
「その..ほら、妊娠するようなこと?」
「ああ、セックス?」
「そんなはっきり言わないで、もう恥ずかしいな」
「ふふ、カマトトなの?ぶってるだけ?」
「どっちでもいいでしょ。それでね、本人はそういうことは一切していない、って言ってるんだって」
「処女懐妊?...はは、マリア様みたいだね」
「もう、困ってるのよ。そういう相談されても、私としては..」
「先生に相談してみれば?」
「ええ!楓先生はダメだよ。こういう恋愛がらみはからっきしなの。超朴念仁だからね」
「そうだね。すぐ近くに、こんなに熱い視線を送ってる美人女子大生がいるのに、気づかないんだものね」
早紀は、ニヤニヤしながら言った。
「もう、そういうことじゃなくってさ...どうしよ?」
「どうしよ?って言われてもなぁ...その子に会える?」
「うん、多分。後輩に言えば会えると思う」
「私が見定めてあげるよ。本当に処女懐妊なのかどうか。まあ、一発でバレるとは思うけどね」
「う~助かる」
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