カマトトからの「え!?」な相談

1/4
34人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ

カマトトからの「え!?」な相談

 早紀が、大学内にあるカフェスペースで、同じ年齢(とし)の先輩である槇原唯から相談を受けたのは、「もうすぐ夏休み!」のテスト期間中のことであった。 「え!妊娠!?」 「大きな声出さないで」 「あ、ゴメン。でも妊娠って、高校生でしょ?その唯ちゃんの後輩って?」 先輩だが、同じ年齢なのでお互い「友達言葉使い」である。 「まあ、後輩の後輩なんだけどね、一年生だから」 「一年生って、15歳?16歳?..それくらいでしょ?..へえ、やる~」 「それがね、本人は否定してるの」 「否定って何を?」 「その..ほら、妊娠するようなこと?」 「ああ、セックス?」 「そんなはっきり言わないで、もう恥ずかしいな」 「ふふ、カマトトなの?ぶってるだけ?」 「どっちでもいいでしょ。それでね、本人はそういうことは一切していない、って言ってるんだって」 「処女懐妊?...はは、マリア様みたいだね」 「もう、困ってるのよ。そういう相談されても、私としては..」 「先生に相談してみれば?」 「ええ!楓先生はダメだよ。こういう恋愛がらみはからっきしなの。超朴念仁だからね」 「そうだね。すぐ近くに、こんなに熱い視線を送ってる美人女子大生がいるのに、気づかないんだものね」 早紀は、ニヤニヤしながら言った。 「もう、そういうことじゃなくってさ...どうしよ?」 「どうしよ?って言われてもなぁ...その子に会える?」 「うん、多分。後輩に言えば会えると思う」 「私が見定めてあげるよ。本当に処女懐妊なのかどうか。まあ、一発でバレるとは思うけどね」 「う~助かる」
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!