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2週間の有給休暇か。何しようかな。ああああ。もう……、やだあ。 わたしは頭を切り替えようと努力する。 くよくよしても仕方ないんだけど……。 わたしは悪くないのだ。ミスはしていないんだから。 でも、自分に降りかかった火の粉を自分で始末できないなんて……。 あとは社長に任せるしかない。 申し訳ない気持ちでいっぱいになって、胸がキュッと痛くなった。 すいません、社長……。あとはよろしくお願いします。わたしの潔白が証明され、トラブルが解決されるのを祈るのみだ。 映画をみようか。本を読もうか。歯医者もいこうかな。旅行もいいな。 わたしは考えながら、じんわりと涙が浮かんできた。 どうしてこんな目にあわなきゃいけないんだ。 悔しくて涙が出てきた。 でも、わたしにできることはもうなかった。さっき痛くなったお腹はまだ痛かった。病院……行こうかな。 そうだ、ずっといけなかった人間ドックに行こう。 それがいい。 わたしは廊下に出て、携帯で病院に問い合わせてみたら、運よくキャンセルが明日出たらしい。 わたしはすぐに人間ドックの予約をとることができた。 幸先がいい!きっといいことがある。大丈夫。大丈夫だから。 健康をチェックして、今後のことを考えよう。 わたしは自分をギュッと抱きしめた。 ……。最悪の事態になって、転職するなら、健康になっておいた方がいいだろう。 振り子のようにいい方向と悪い方向へと思考が揺れ動いてしまう。 わたしは一人になりたくて、そのまま化粧室にむかった。 化粧室に誰も人がいないことを確認して……。 わたしは取引先の糸島株式会社の担当者の顔を思い浮かべ、おもいっきり空中にパンチをした。 あの野郎、わたしのせいにしたな。書類紛失を……。絶対そうだ。そうにちがいない。く、悔しい……。 あ、あれ? なんか、肩が痛い。 ゆっくりまわしてみると、ズキッして、さらに肩の関節がきしんでいる。 なんか、痛い……。やっぱり痛い……。やだ、もう……。 さっきよりは痛くなくなったけど。地味に痛い。 いつのまにかわたしは歳をとっていたらしい。 身体も思うようの動かないのか……。 わたしはがっくりした。 仕事ばかりしていては体に毒ってことね。 この機会に、健康的になるのもいいな。 こうして、痛い肩をかばうようにして、会社から私物をいくらか持ち帰り、ようやく帰宅したのだった。 結局、薬箱にバンテリンはなく、わたしはようやく部屋の中から埋没していたのをみつけた。 右にまわしても、左に回しても、肩まわりが痛い。 泣きっ面に蜂。 あ、でも、明日は早起きしなくてよいんだ……。社長……。社長は大丈夫かな。ああ、社長に会いたい。でも、もう会えなくなるかもしれないんだ。 わたしは深夜のテレビの画面をボーッと見ていた。久しぶりの夜更かしだった。
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