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「理奈……俺、付き合った相手と結婚考える性格だけど、それまで我慢しない。欲しいんだ」
真剣な表情の彼を見て理奈は頷いた。
今までは父親の言うとおりに、結婚までは身体の関係を持たないと考えていた。
でも、もう理奈は解放された。愛する男性と一つになりたいという気持ちを抑える必要はなくなった。
慎也はベッドに押し倒した理奈を、静かに起こしてきた。二人の視線が絡み、引き寄せられるように口づけていた。
彼からの愛情が伝わってきて、理奈の頬を涙が流れた。慎也は、彼女の涙を指で払いながら言った。
「愛してる、理奈。ずっと理奈を守るから」
「私も愛してます、慎也さん……ずっと離さないでね」
当然だというように頷いた慎也は、一生を約束する言葉を告げてきた。
「もちろん。これからはずっと一緒だ。
理奈……俺と、結婚してほしい」
「はい……」
感動で理奈は、短い返事しかできなかった。でも、そのまま彼のすべてを受け入れていた。お互いを抱き締め合う二人を、花の香りが包んでいた。幸せな未来を祝福するように……
おわり
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