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水原篤樹の恋文/第130項
麻生藍。愛しています。
そう遺してくれた貴方に私はまだ返事をしていない。
ねぇ、聞こえてる?
ちゃんと、私の声は届くだろうか。
どんなに苦しくても、暗い日々が続くとしても、私は貴方に愛された事を後悔はしないし、心から幸福だったと思える。
ベランダに出て、久しぶりに外の空気をめいいっぱい吸い込んだ。
世間的には最低で褒められたような関係ではなかったけれど、そこにあった愛だけは綺麗だったと誇りたい。
麻生藍。愛しています。その言葉を貴方の声で二度と聞く事はできなくても、貴方が遺してくれたこの言葉をずっと眺める事はできるから。
ちゃんと、前に進むから。
だから、それまで見守っていてよね。
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