璃海 視点 【 2 】

3/11
105人が本棚に入れています
本棚に追加
/186ページ
     「……あのさあぁ~~、仮にもここ店内で、俺と璃海の他にも客がいるんだからさ……」 「だから? それがどうかしたの?」 「こんな場所で話す内容か?」 「だって、つい嬉しくて。こういう話が出来る人、今までいなかったんだもん。慧瑠ってば、こまかぁーーい!」  ずっと、ずっと、こんなふうに誰かと気兼ねなく恋のお話をして盛り上がりたかった。  いつも、いつも、周りのお友達が羨ましくてしかたなかった。  そもそも、どうして同性相手に恋愛感情を抱くと本音を押し殺して周囲の目を(あざむ)き、コソコソしなくちゃいけないの?  そんなの誰が決めたの?  アダムとイブ?  納得いかない!!  異性を愛すると応援してくれたり祝福されたりするように、恋する気持ちは一緒なんだから同性同士の恋愛も応援されたい! 祝福されたい!  ♀      
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!