璃海 視点 【 2 】

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     「璃海?」  偶然なんて、そうそう起こる訳がない。起こるはずもない。  ファーストフードなんて、ここ以外の場所にも他にも沢山あるのに、どうして今ここに現われるの!? 「うわぁ! まさかこんな所で璃海と会うなんて! 偶然だね!」  いつもみたいに、元気良く「麻菜歌(まなか)」って言えない。  明るい笑顔で話す気分にはなれない。  顔はひきつり、硬直してしまう。  案の定、麻菜歌は慧瑠に興味を示す。 「璃海! この人、誰!?  璃海の彼氏!?」  男女が二人一緒にいるだけで恋人扱いするのはやめてほしい。  私は、 「彼氏じゃないよ!!」  と、きっぱり、はっきり断固否定する。  キツい言い方をしてしまったと後悔してみても、感情が上手くコントロールできない。  慧瑠、今の私の言い方に驚いた? 驚いたよね?  ゴメンネ、慧瑠。  でもね、慧瑠。  自分勝手かもしれないけど、ワガママかもしれないけど、暗黙に理解して!! 「ねぇ、璃海。紹介して」  嫌だ……。  絶対に紹介なんかしたくない!!  麻菜歌ってば、慧瑠を見る目がキラキラと輝きすぎだよ。  ♀      
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