消えたのは、

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 ぽつんと立っているCくんに、Bちゃんはどこにいったんだい、って訊いたんです。すると不思議そうに、『まだ隠れてるんじゃないの、お兄ちゃん。探してこないの?』って。まるでまだ僕が見つけてないみたいな口振りで。  Cくんはその時まだ四歳で、そもそも嘘ついたりするのが苦手な子でしたし、きょとんとした顔が本当に不思議そうで。おかしいなぁ、僕確かにさっき見つけてたよなぁ? と思いつつ、AくんとCくんに、ここを動かないようにって言って、見つけたはずのBちゃんを探しに行ったんです。  さて、じゃあBちゃんはどこにいったんだと、また公園中を探し回りました。そしたらあの子、これまた難しいところに隠れていて……。なんと、木に登っていたんですよ。  確かに子供でも登りやすそうな木がありましたし、Bちゃんはかなり活発で運動の得意な子だったんですけど、それにしたって、ねぇ……。いや、苦労しました。なんとなしに上の方を見たら、足がプラプラしてて。それがなかったら気づかなかったかもしれません。ああ勿論、怒りましたよ、危ないからいけませんって。  まあとにかく、Bちゃんを確保して、良し今度こそと、意気揚々戻ったわけです。  ――ええ、ええ、皆さんお察しの通り。一人しか待っていませんでした。今度は、Cくんがいなくなっていたんです。  なんだか嫌な予感がしつつ、一人で地面に絵を描いてたAくんに訊きました。どうしてCくんと二人で待っていなかったんだいって。あの子はどこにいったんだいって。  そうしたら、やっぱり不思議そうに言うんですよ、『何言ってるんだ、最初から俺一人で待ってただろ』ってね。
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