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私は事実を口にしたのだが、事情を知らない内山さんは、それを皮肉と受け取った…
まさか…
そんな…
私は、考える。
同時に言葉の恐ろしさを思った。
内山さんが言うように、事情をなにも知らなければ、私が、水野さんのことを皮肉ったと捉えてもおかしくはない…
つくづく、なにをどう言えばいいのか、難しい…
自分が、言ったことを、他人がどう受け取るか、わからない…
私は水野との婚約を噂される美人の米倉好子を脳裏に浮かべて、
「…きっと、水野さんは、私よりも、もっと美人で、お金持ちのお嬢様と結婚するのよ…」
と、言ったが、当然、内山さんは、好子さんを知らない…
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