立つ鳥は、なんとやら

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立つ鳥は、なんとやら

きみは、気持ちのいい朝に去っていった なにも言わず、去っていった 僕たちは、小さい頃から一緒だった 昨日の夜も、一緒だった だから、これからも変わらないって あたりまえのように、思ってた これからのことを思うと、寂しくてたまらない でもね、怒ってるわけじゃないんだ 前に進むことは、悪いことじゃない 飛び立つことは、悪いことじゃない 窓を開けると、柔らかな光が、ゆっくりと部屋いっぱいに満ちて、 がんばれ 負けるな そんな思いが、自然と胸に湧き上がってくる 本当にいい朝だね きみはここから、飛んでいったんだ ばっと翼を広げて飛び立っていく、きみの後ろ姿が脳裏に浮かぶ ありがとう 僕はこれから、毎日こうして、窓を開けて、願うことにするよ きみが強く、強く、 ずっと遠くまでいけますように 悲しくありませんように つらくありませんようにって 覚えていて どんなに離れても、僕らは、ひとりじゃないから
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