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「それで、昨日はどうだったの? 星風くんとのデート」
保健室に行く前に、水道で水洗いしていると訊ねられた昨日のこと。
「痛っ……! どうって……特に何もなし……だよっ」
「嘘だ目が泳いでるっ!」
「……っ」
すぐさま嘘が見破られ、思い出すだけでお腹の下のあたりがキュンとしちゃう、例のあの超絶テクニシャンな大人なキスを思い出す。
「なっ、その顔! 何かあったな、昨日っ」
「な、何もないよ〜ぅ。いつもの通り、ただの、ただの……………。ただのキスじゃないキスが起こったの! どうしよう蒼ちゃんっ、私今日、もうこんな関係辞めようって言える気がしないっっ」
昨日から、ずっと悩んでいる。
あんなにキスだけじゃどうこうって言ってたくせに、キスが進展したことに、微かな望みをかけてしまいそうになっている。
初めて交わした恋人同士みたいなキス。
唇を挟まれて、甘噛みされて……。
(嗚呼っ……!)
ダメだ、今めっちゃ発情してる……っ!
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