02.これ以上ダメって言える気がしない

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「それで、昨日はどうだったの? 星風くんとのデート」 保健室に行く前に、水道で水洗いしていると訊ねられた昨日のこと。 「(つう)っ……! どうって……特に何もなし……だよっ」 「嘘だ目が泳いでるっ!」 「……っ」 すぐさま嘘が見破られ、思い出すだけでお腹の下のあたりがキュンとしちゃう、例のあの超絶テクニシャンな大人なキスを思い出す。 「なっ、その顔! 何かあったな、昨日っ」 「な、何もないよ〜ぅ。いつもの通り、ただの、ただの……………。ただのキスじゃないキスが起こったの! どうしよう蒼ちゃんっ、私今日、もうこんな関係辞めようって言える気がしないっっ」 昨日から、ずっと悩んでいる。 あんなにキスだけじゃどうこうって言ってたくせに、キスが進展したことに、微かな望みをかけてしまいそうになっている。 初めて交わした恋人同士みたいなキス。 唇を挟まれて、甘噛みされて……。 (嗚呼っ……!) ダメだ、今めっちゃ発情してる……っ!
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