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「そ、そーなんです! もう、歩けなくなるほどで! ……ってことで私はこの辺で! じゃっ!」
「まままま、待って蒼ちゃん!!!!」
……と。
いつになく大声で叫んでしまったことを、即座に後悔する。
後ろから冷気漂う。
つまりは星風くんが、じゃ、若干怒っ……?
「……昨日から、変だよね。山加」
「……っ」
ごくり、と喉が鳴った。
顔を合わせなくとも分かる、星風くんが怒りのオーラを纏った時。
そういう時は次に何が起こるか分かっている。
自分の身に、何が降りかかるのか。
「ちょっ、はっ、星風くん!?」
「歩けないんでしょ。暴れたら怪我するよ。……もう怪我してるんだったね。勝手にね」
「っ!」
勝手に、ってどういう意味だ!?
突然抱きかかえられて、お姫様抱っこ。
そしてそのまま保健室に逆戻り。
先生もいない。
というか入った瞬間、星風くんが鍵閉めた!
……ということは。
(陸の孤島!)
じゃなくて、
(密室……!!!!!)
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