02.これ以上ダメって言える気がしない

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保健室の先生の顔は見れずに、でかでかと貼られたガーゼを膝につけたまま、星風くんと保健室を後にした。 昨日から、本当にいったいどうしちゃったんだろう。 小鳥キッスの関係から、踏み込もうとしているの? 本格的にセフレになろうと? ……いやいや! なんかそれって今更感だし、おとといまで違ったのに突然昨日からって、どんな線引きだ。スイッチだ。 星風くんの心境に、何か……何か変化があったのかもしれない……! 「ほ、星風くんっ……」 と、訊ねようとした時。 リンゴーン。 「……。」 授業の始まりを告げる予鈴が鳴って、話は中座した。 「また、昼に」 「う、うん……」 って、コラ! もう辞めようって言わんかい私! い、いやいや、こんな所で言うんじゃなく、ちゃんと時間を作って言わなきゃダメでしょ、私……! 相反する二人の私が頭の中で格闘する。 嗚呼、私、本当に言えるのだろうか。 星風くん、やめよう、って。
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