02.これ以上ダメって言える気がしない

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彼女を追いかけて、保健室に向かった星風は、帰ってくるとさっきよりもどことなく、艶っぽくなっているような、フェロモンが出ているような、そんな印象に進化していた。 だって教室を横切っただけで女子が頬を染め、もうすぐ定年のばあちゃん先生さえも目をハートにしていた。 「こらっ星風くん♡ 時間は守りなさいよ♡」って。 目の前の席に座った星風に、そそっと近づいて聞いてみる。 「おまっ、何してきたんだよっ」 「……山加とキス」 「……は!?」 「してきた」 「はぁ!?」 「なんてね」 「なっ!?!?」 こいつの悪いとこ、その1! どこまで本当で、どこから嘘かが分からないところ! 「いや嘘って嘘だろ、お前ほんとにしてきただろ、てかもっと凄いことまでしてきただろ、フェロモン垂れ流してるぞ、クソが」 こいつが保健室で!? やっべー! 想像しただけで、やっべー!
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