02.これ以上ダメって言える気がしない

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割り当てで、彼女と隣の席になってしまった俺は、どうにも落ち着かない。 さっきからチラチラ、唇が目に入るし、首筋とかうなじとか……あああああ! (これじゃただの変質者……) 経験なしのドーテーって言ってるようなもの。(童貞だけども) 顔を押さえて悶絶していると、 「大丈夫? 気分悪いの?」 「!」 隣の彼女が心配そうに、上目遣いで俺を覗き込んだ。 その汐らしさ、と言ったら……! (中の上とか、寸胴ペチャパイとか、ロースペックとか言ってごめんなさい……!) 取り立てて目立った要素はないと思ったのに、友だちの彼女ってせいか、なんだかやたらと可愛く思えてしまう。 だってあの星風がだぜ? 3年も夢中になってる子なんだぜ? 真っ赤に染まった顔を、どうにかキリッと持ち直し、彼女ちゃんに向かって言った。 「星風から聞いてる。本当はもう、3年の仲なんだろ?」 どういう理由で交際宣言しちゃいけないと言われているのか知らないが、彼女としては辛いだろう。悲しいだろう。 「え……っ!?」 突然、そんなことを言い出した俺に、彼女は狼狽した。 「ほ、星風くんに聞いたの……!?」 「ああ、星風に聞いた。……さ、さっきの、保健室でのことだって……」 その瞬間、彼女の頬が俺のそれとは比べ物にならないくらい染まった。 耳まで真っ赤。 ……あれ、やべぇ可愛い……。 「う、嘘……、星風くんが、本当に……!?」 「俺には結構何でも話してくれてるよ」
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