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それからたまたま、隣の席になって、真っ赤になって呼吸の荒くなった久保くんに話しかけて、体調の良し悪しを訊ねたら、なぜか思いもしない話題へと流れていった。
星風くんは久保くんに、私との関係を話していると言う。
あの星風くんが? と驚いた。
今まで、星風くんの友だちに訊ねられたことはなかった。
ホッとしたと同時に、公言しないような関係なんだと痛感させられていた。
でも。
久保くんに話しているなんて、どういう心境の変化だろう?
やっぱり、まだ、期待してていいのかな?
その答えが欲しくて、狡い手を使ってしまった。
本人に聞かずに、友だちに聞く、なんて。
「その……星風くんは、私とのその……キス……の関係は、なんて……」
「好きだって」
「え?」
一瞬、パアッと顔が華やいだ。
うそ、星風くんが……「好き」……!?
「すげー好きみたいだよ、君との、その、"その"関係」
「──……!!!」
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