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「好き」って伝えてあげたら、喜ぶかと思ったのに、彼女は思ったような反応を取らなかった。
むしろショックを受けたように打ちひしがれ、それから顔を上げることはなかった。
(あれ、俺、なんかマズイこと言った……?)
女心って難しい。
分からないから高校受験前に振られたんだろーけども。
(なんか、星風に悪いことしちゃったかも……)
委員会が終わり、頭を掻き掻き、教室に戻った。
すると……。
「うわ、どうした、何があった」
負のオーラを発している星風に、クラス中が自粛している。
「星風の不機嫌がヤバイ!」
耳打ちされて眉根を寄せた。
「どうした、星風……」
「山加がもう、会いたくないって」
「え!? ……嘘だろ……!?」
握られたままのスマホを覗き込む。
するとそこに、彼女からのそんな一文。
「えっ、な、なんで!?」
「……さぁ。たまにあるけど、こういうの」
あ、あ、あるんかいっ!
「……今日、ヤリすぎたかな、ちょっと」
ってお前はほんとに、保健室で何をしたんかいっ!
健全な男子高校生には、刺激が強すぎるっ!
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