02.これ以上ダメって言える気がしない

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【もう、会いたくない】 「…………っ、………っ! ……!!!」 何度も打ち込み、打ち込んでは消し、やっぱり言い方を変えよう、と消そうとして間違って送信した。 (取消……!) と焦った時には既に遅く、すぐさま既読がついて愕然とした。 (人生、()わた……) 同じことを言うにしても、言い方ってものがある。 キスだけの関係は終わらせたいけれど、友だちを辞めたいわけじゃない。 星風くんの希望には応えられないけれど、嫌われたいわけじゃない。 少しでも望みがあるなら、キスだけの関係だって我慢できた。 でも。 (もう、3年。3年だもんなぁ……) 心が通じ合った状態で、星風くんに「山加が好き」って思われた状態で、キスしたい。 ……キス以上のことだって。 できるだけ極力、星風くんに嫌われない形で離れたかった。 だけど、離れるって、関係を終わらせるって、そんな生半可なことじゃない。 円満に終わらせたいなんて、ただのワガママ、自己満足だ。 かなりキツい一文になってしまったけど、これで良かったのかもしれない。 星風くんのことだ、私がダメだと分かれば、また他の子を捜すかもしれない。 ……他の子……。 想像して、悲しくなる。 他の誰かとキスしている星風くん。 案外私なんかより、新しい子との方が相性いいぞ。ってなったらどうしよう! 頭を抱えて振り回した。 (嗚呼、もう……、そんなこと考えてたらキリがないっ) ブンブンと頭を振り回して、思考を遮断した。
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