02.これ以上ダメって言える気がしない

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しかし。 キョトンとした星風くんから発せられた衝撃的な返答。 「……山加は、山加じゃないの?」 「(がーん……!!!!)」 ここまで来てもなお、星風くんはそう言うか。 だんだんと、ショックを通り越して、怒りが込み上げてきた。 「……くんって……」 「え?」 「星風くんって……、ばかぁ!!!」 堪えていた涙が、うわーんと流れ出た。 「山加、待って。なに、どういうこと」 走ってそのまま逃げ出そうとした私の手を、星風くんは慌てることなく掴んで、本当に何が何だか分かってない顔。 「待って。何にキレてて、何に泣いてるの? 話してくれないと分からない」 「そんなん……っ! 星風くんだってそうじゃん!」 「……俺?」 無表情で無頓着の星風くんが、ほんの少しだけ目を見開いた。 「俺がいつ、分からない……?」 「(つね)にだよ!」 その存在がだよ! なんで私にキスするの! あの日、キスしたの! 「は? (つね)……?」 「ほしほし星風くんが、わたわた私に、きききききキスする理由……だよっ」 何度聞いても返ってきた回答は……。 「? したいから……じゃダメなの?」 コレだった。 「(がーん!!!!)」
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