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例の表現をしてしまったことで、どうやら星風くんの逆鱗に触れてしまった……らしい。
「ちょちょちょっと待って……っ! 気持ちの準備が……っ」
「それを言うなら気持ちの整理か、心の準備」
「……っ!!」
こんな状況下にありながら、星風くんは的確に私の表現を添削し、侵入する手は緩めない。
なぜかあのまま部室に連れ込まれて(表現)、キスよりもすごいコトをしようとしている。
「ちょちょちょっと待ってってば……!!!」
突然すぎて気待ちが追いつかない。
しかも初めてが外だなんて、部室だなんて……、
(エロすぎる……っ!!!)
侵入する手を阻止しつつ、頭の上からつま先まで真っ赤になっているだろう頬をギュッと顰めた。
第一、こんなことになるなんて思ってなかったから、身体の方はノーガードし、下着だってアベコベだし。
「山加が、……セフレならぬキスフレ……とか訳わかんないこと言うから」
「いっ、言いませんっ、もう言いませんっ、思いませんっ……!!」
「今度からちゃんと、疑問に思ったことは早めに言う?」
「言いますっ、訊かせてもらいますっ」
「俺のこと、……ちゃんと好き?」
「ちゃちゃんと好きでございますっ、ええ、そりゃあもうっっ」
「………そう。じゃあ今度からちゃんと、俺のこと彼氏 って言って。俺の彼女 って、言って」
「……!!!!!」
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