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ずっと、ずぅぅぅぅっと欲しかった言葉。
いつもは言葉数の少ない星風くんが。
よっぽと腹が立ったのか、ちょっと怒った顔して言ってくれた。
「……うん……っ!!!」
力いっぱい頷いた。
嬉しくて嬉しくて堪らなかった。
嗚呼こんなことならもっと早くに訊ねていればよかった。
確かめれていればよかった……!
少し照れくさそうに、鼻の頭を指先で擦った星風くんが、いつものように優しく、私の頬に手を添えた。
見つめ合って、照れ合って、思わず俯いた私の顔をそっと持ち上げて、星風くんが首を傾けた。
「──……!」
そうして降り注ぐ、まるで無数の星のようなキスたちは、私の心の一番柔らかいところに染み入って、今までのモヤモヤを全て昇華させていく。
唇が離れると、額を寄せ合って吐息を零して。
嬉しさに浸って「星風くん、好き……」と酔いしれていたら。
──ぷちんっ。
と、外された胸元。
あれ? スースーする。
「*→°+・=$×!?!?!?」
星風くんは平然と、私の背中に手を回し、やっぱり他に経験あるでしょ!? と叫びたくなるような飄々とした顔で、ブラのホックを外してくれた。
「なっ、なっ……、何するの……!?!?!?」
「なに、って……」
星風くんは余裕そうに片方の口角をニヒルに上げた。
そしてその瞳で私を捕まえる。
「山加がキスフレンドだなんて、勘違いしないコト」
「──……っ」
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