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結局、星風くんは私の額にもう一度キスを落として、そのまま身体を離してしまった。
「……っ」
むぅぅ、としてしまうのが私の方って、ヤバくない?
自分で思っていた以上に、私の方が「その先」に興味があったみたい。
ブラのホックはすぐさま装着して(「星風くんはあっち向いてて!」「はいはい」)、星風くんと部室を後にした。
星風くんは部活に行くと言い、私はその背を見送った。
「山加」
校庭に向かっていた星風くんが、ふいに振り返った。
そうしてまた、どこか意地悪そうな、心底嬉しそうな、今まで見たことないような、そんな顔。
「さっきの続き、今度しよーな」
「!!!!!」
星風くんは絶対。
絶対、私が真っ赤になることを見越していて、わざとそんなことをこんな場所で公言する。
真っ赤になると、満足したようにフッと微笑む。
「じゃ、気をつけて。また連絡する」
「〜〜〜〜〜〜っ」
こうして私はまた、星風くんの手のひらの上。
転がされてキスされて、どんどんどんどん夢中になっていく。
星風くんは絶対。
これからも、私の心を掴んで離さないんだ。
絶対、ね。
(好き……最高……っ)
──きゅん。
ー 星風くんは絶対 おわり ー
→あとがき
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