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すぐそこの空からはスカイシップの発着音が定期的に鳴り響いていた。避難民は皆それに乗り下界に降下しているのだ。
三人は不必要になった馬を町の入り口から自然へと放してやった。ティナはブライドがおぶることになり、まず宿を探す。宿に到着するまで二人は疲労しているせいか口数も少なく、部屋に入るまではほぼ無口だった。
途中ティナに気付いた民は、
帝国に復讐を……
姫だけは生き延びてください。
またこの地で会う事を祈っています。
と、帝国に対する憎しみを置いていくばかりだった。
宿主を訪ねた時は既に荷物を束ねており、二階のベットは勝手に使ってもよいことのようだ。宿主はそれをいい残すとさっさとその場を去っていった。これが滅亡前の国の現状。カーライルという国が消えようとしてる時だった。
ブライドはティナを起こさないようにそっとベットに横にさせ、深い溜め息をつく。
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