第6話 【貧乏神《びんぼうがみ》奪取作戦《だっしゅさくせん》】

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    ◆   ◆   ◆ 「しかしどうしやす?あれは相当(そうと)頑固(がんこ)っスよ」 タスケの一言に北條は腕を組む。 ───しばし、しばし待たれよ!! 遠くから城主が駆けてきた。 弱弱しく息せく肩と裏腹(うらはら)に、その()懇願(こんがん)していた。 「さきほどは(あい)すまぬ。非礼(ひれい)()びる。このとおりだ」 城主みずから(こうべ)を下げた。 「(はは)をはやくに()くし、これといって子供らしいことはなにひとつさせてやれなかった。だから娘の物分かりに甘えておった。ゆえに父としてすべきことも(もや)をかけて見失っていた」 「───」 「わしにできることは全力でさせてもらう。どうか、娘を、国を救ってくれ」 月弥は一拍(いっぱく)置いて、すでに手は打ってある、とつぶやいた。 「ほんとかッ」 「アンタには”監視室(かんししつ)”の眼をそむけるよう手配(てはい)してくれ」 「監視室?それは、どこのだ?」 月弥はニヤけて(ゆび)さした。 日本一広大な──あの、”大監獄(だいかんごく)”を。  
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