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制服に着替えて、カバンを持って、帽子をかぶって、幼稚園バスのお迎えが来ても、くまさんはまだ見つかりません。
幼稚園の先生に手を引かれても、みいちゃんはなかなか家から離れようとしませんでした。
そんなみいちゃんを見たお母さんは、そっと言いました。
「きっと、くまさんはお散歩に行ったのよ。みいちゃんが幼稚園から帰ってくる頃には、きっと家で待っててくれてるわ。」
「本当に?」
「そうよ。みいちゃんの幼稚園での楽しかったお話、たくさんしてあげなきゃね。」
お母さんの言葉を聞いて、みいちゃんは笑顔になりました。
「ママ、行ってきます!」
ブロロロロと楽しそうな音を立てて、幼稚園バスは青空の下を走り抜けていきました。
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