空澄み渡れ
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〜ネジの仕掛けで 囲まれた 入るに入れぬ 石の城 囲む仕掛けは 七百個 石のお城も 積木仕立ての 細工箱〜 梓ドウ城下町で民によく唄われる、童謡の冒頭部分である。 甲虫陣営の当時の君主が、半生をついやし、莫大な費用を投じて造り上げた、類を見ない堅固な城の事である。 甲虫はその城で授かった、やっと生まれた男児であった。 既に父親である君主は初老であったから、特に可愛がった。
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