第二章 人は海から生まれ

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「これは、衛星のデータをハッキングしたもの、この状態では改竄されていなかった」  このデータを公安が入手する時に、すり替えられていた。これは、多数セットされた十津川のGPSを全て特定できなかったが、代わりに公安に届くデータを見張っていたと思われる。 「……軍事情報を、簡単にハッキングしないでください」 「元軍部でもあるからね。楽勝!」  大雑把だが、十津川の居場所は分かった。すると、その位置は、裏社会と地下社会の境界線になっていた。 「……面倒な場所を選んでくれたな……」  裏社会も、地下社会も警察が機能していない。そこに突入するとなると、足手まといは連れてゆけない。 「安東、ここに残って」 「夏目室長、俺は軍の出身ではありませんが、警察官はしていましたよ!その、お前は足手まといみたいな顔はやめてください!」  安東はからかうと面白い。
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