273人が本棚に入れています
本棚に追加
すると、ベッドの上には人影がなく、そこには時限式の爆弾があった。
「ああ?ちんたらしていたから、逃げられたか」
外には人が行き来していて、下には満席の客がいた。こんな所で爆発したら、裏社会の人間どころか、通常社会の人間も多数死んでしまうだろう。
「これは、どこの爆弾だろ?」
俺が爆弾の仕組みを観察していると、横から手が伸びてきた。
「触れないでください。爆発します」
横に来たのは西海で、タイマーの部分を観察していた。
「これは、輸入品です。海外のテロで使用されているものですよ」
そういえば、西海が公安に来ていた事を忘れていた。
「夏目さんの護衛に来て居るのに、置いてゆかれましたよ……」
西海は、固定して動かないようにすると、タイマーと爆弾を分け、少し俺を見た。
「止められませんね?」
西海は、爆弾の仕組みを知っていたらしいが、首を振っていた。
「時限式の部分は外しましたけど、これ、動かすと爆発します。それは、止められません」
最初のコメントを投稿しよう!