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「まあ、いいよ。この店に、十津川がいない事は確認できたし」
確かに、モタモタしていたが、俺達の行動が相手に漏れているという事は分かった。
「夏目さんのいた地下社会では、こういう場合はどうするのですか?」
「どうにもしないよ」
どう動かしても爆発するように出来ているので、この場所が爆破されるという事だ。多分、この爆弾を作った製作者は、解除の方法を組み込んでいない。
「椿生、俺は逃げるよ」
「そうだな」
俺達が逃げようとすると、階段のドアが閉められ、鍵が掛かっていた。でも、窓があるので飛び降りようとすると、下にも銃を構えた人が待ち構えていた。
「階段で降りるか……」
階段の鍵を撃ち抜いてドアを開くと、そこには大量のトラップが仕掛けられていた。
「八方塞がりか……こりゃあ、いいね!」
椿生が笑い出すと、安東の髪が飛んでいった。
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