風邪

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ

風邪

「今頃、5限目始まっているかな?」ポツリとそんな言葉が口からこぼれる。私は今家にいる。風邪を引いてしまったのだ。家には私1人で今は2:15と時計に書いてあった。はあーーーーーー。さっきから高田のことばかり考えてしまう。何でだろうか。何であんな普通の男子に私は振り回されているのだろうか。でもいつからだろうか。高田と勝負し始めたのは。そう自問自答している内に気づけば4:30だった。水でも飲もうと、キッチンに向かうと不意にインターホンから、「ピンポンーー」と音がしてきた。高田でも来てくれればいいのに、と想像していながらドアをあけると目の前には高田がいた。「よっ」そう言って高田は家に入ってきた、堂々と。私は高田に会えた嬉しさとなにしに来たのか分からない疑問で、頭の中がもやもやしながら「なにしに来たの?」と聞くと高田は「先生にプリント渡せって言われた。」はあーーーーーー。そこは「じ、実は速水さんに会いたくて。」とか言って慌てるところでしょ。と思っていたので高田が何か言ったがわからなかった。すると高田は「何か作って欲しいものあるか?簡単なのだったら作れるから。」と言ってきたのでとりあえず無難に卵焼きというと、高田は3分もしないで、手間よく卵焼きを作った。しかもとても美味しかったのだ。すると高田は「ん、そんなに旨かったのか?卵焼き。」と聞いてきた?何も考えずに、私は「うん、美味しいよ。」と言いながらパクパク卵焼きを食べているとあれ、私今変なこと言わなかった?と思い、高田の顔を見ると、私の方を見て、ボーーっとしていた。あーーーーーー!!!私は急いで弁解の言葉を並べた。「違うよ!高田の卵焼きがおいしいから言ったんじゃなくて、そこから高田に勝負を仕掛けるために言っただけだからね!」そんな言葉を言っていると高田は笑い初めていた。「もう一度言ったらもう一個作ってやるぞ、卵焼き。」なんて言ってきたので私は「いうわけないでしょ!」と言い返した。そうして少し時間がたってから高田が「んじゃ、そろそろ帰るよ。」と言ってきたので、私も「うん、ありがとう。また明日。」と言って高田は帰っていった。高田の姿が見えなくなってから私はとてもニコニコしながら自分の部屋に戻るのだった。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!