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穂波は自分のケータイ電話の画面を皆の前に見せた──
画面には地図のアプリが起動されており、中心にある青い人型のマークが現在位置を示していた。
「たしかにおかしいですね……」
画面をじっと覗いた澪憂が呟いた一言に、強面の男は首を傾げた。
「あん? なにがだよ?」
「この位置からだと、周りに町の明かりが沢山見えているはず……」
一同が周りを改めて見渡す──
マップ上には確かに映ってる町がどこにも見えず、町どころか家の明かり一つすらない……。
友彰達が立っている高速道路はマップには存在しない森に取り囲まれていた……。
──穂波は最大の疑問をぽつりと呟く。
「じゃあ……ここは一体どこなのよ?」
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