出会い1

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4月の桜が舞い散る季節 立花楓(たちばな かえで)は仕事が休みの日には、自分の車で目的もなくドライブするのがストレス解消法の一つ、1人でいることが誰に対しても気を使わなくていいから、お1人様カラオケや、お1人様旅行などもしている、側から見るとけっこう寂しいお一人様だが、1人ほど、楽なことはない。 お茶したいなと思っても連れがいると断りを入れてから入らないといけない。 でもそんなのをストレスにかんじない人も多いかもだが、楓は接客に携わって、8年、やはり他人と一緒にいて相手に気を使うというのがストレスだとかんじることもあるため、基本休みの日はお一人様をエンジョイし、だから仕事も思いっきり頑張れると思っている。 でも、友達がいないわけでもなく中学からの仲良くしている友達とも社会人となった今も、どちらからともなく連絡を取り、会ったりしている。 この日も、午前中に美容室の予約をしていたのを終えて、午後から予定を入れないでいたので、いつものドライブに、まだ桜も咲いていて、まだまだ桜が舞い散る中、好きな音楽を聴きながら行き先もなく運転していたら、そうだ!桜並木の河川敷が今いい時期かもと思い、向かうことにした。 桜並木を通過していて、ふと、河川敷をゆっくり散歩してみてもいいかもと思い立ち、近くのパーキングに駐車し、河川敷を歩いてみることにした。 桜をみながら、ふと、花見をしている宴の横を通りかかった時、何故か、桜ではなく、自分の方に視線をかんじた。 楓は、長身だから道行く人の視線には敏感で、自分が見られているという認識は人一倍長けてた。 でも、残念ながら、楓は自分が美人だから見られているというふうに認識しているのではなく、長身の女性だから物珍しいから見られているというふうな認識で、今回もまた長身だから見られているんだなというふうに思いながら、宴のほうを見ることなく通過して、少し先のところにベンチがあり、宴からは少し距離もあるのでそのベンチに座って、大好きな小説を読むことにした。
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