手紙で交わす、幼なじみへの思い

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 第四章 「二人のその後」  それから一年後。ルカと秋二は高校時代の同級生とともに母校の高校で開かれるバザーの準備を手伝っていた。飲食店で働いている佐藤ひろきが「腰にくるわー、これ」と段ボール箱を持ち上げて運びながら言った。二人は顔を見合わせて笑う。「卒業から三年か。早いよね」  「手紙と連絡ありがとう。久しぶりに会ったけど、元気そうだな」「うん。 佐藤くんも。今年店長になったんでしょ?」「そうだよー。今は毎日朝6時に 起きてる」雑談をしながら景品を職員室に運び終えて外に出ると、青空が広がっていた。  「手紙は、人と人を結びつけてくれるよな」空を見ているルカの肩を軽くたたきながら、秋二がいたずらっぽく笑う。うなずいた彼女に、「俺は、これからもお前と一緒にいるから」と言って、彼女の手をとって校舎の中に戻っていった。        
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