カスパーゼ～命の子守歌～

～ヨアヒム・ザムザ・グラール～

～これはありふれたいつも通りの日常(戦い)～

雪の降り積もる廃墟の市街地にボロボロの防弾ベストに、塗装が剥げている旧式のアサルトライフルを持った民兵のような服のやけに肌の白い男性二人が走り続けており、ヘリコプターのローター音と戦車のキャタピラーの音が不気味に鳴り響いている。どうやら戦車とヘリは彼らを狩りだそうとしているらしい。

男性達はヘリのサーチライトを避けながら物影へと隠れていき、ライフルのマガジンを取り換えていく。

男性「ちぃ…。運が無いなぁ…。…「アッハト」、流石のお前もビビっちまってんじゃねぇのか？」

男性の一人がもう片方の男性…アッハトと呼ばれた男性に話しかけている。