10人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
玉となって弾けた汗が、宙で止まって目に見えた。
それほど、対峙するレオンとミノのスピードは上がっていた。
海底都市・アトランティスの軍部闘技場。
二人は、その一つで対人格闘の実技演習を行っていた。
(ついこの間までヒヨッコだと思っていたが、なかなかにやる!)
弟子の成長に胸躍らせたレオンの耳に、そのミノの高らかな声が響いた。
「いくぞ、レオン様! 必殺! ッぐあッ!」
途端に地面に叩き落された、ミノ。
その背中に、怒鳴り声が降って来た。
「戦闘中に無駄口は叩くな! 何度言ったら解るんだ!」
「痛ッてぇ~」
最初のコメントを投稿しよう!