あの子がいなくなった

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俺は家猫(いえねこ)。 俺は飼猫(かいねこ)。 首輪が付いている。 俺は君を追いかけたくてもこの町を出られないのさ。 どうしたいのかって? 俺は君に何にもしたくない。 だけど、できれば、その白くてフワフワした綺麗な体をひと撫でできたら素敵だ。 ただ、それだけ。 シルはそれだけを思った。 前足をどかしてスウの残骸をペロリ、ひとなめ。 それはまるで美しい想い出の味がした。 f7086108-1086-4d94-be16-45ce9560097a
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