恋愛RPG

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人にはモテ期が人生で3回あるという。立て続けに複数の異性から告白されたり。恋人がいるのに、別の人からも好意を寄せられたり。誰からも一目おかれる人気者から好かれる、というのも、モテ期に入るだろうか。 残念ながら私にはそんなモテ期、くる気配がまったくないが、イケメンと話していると、そんなエピソードがゴロゴロ出てくる。 「なんか漫画みたいな人生だね」 ガヤガヤうるさい、居酒屋にて。職場若手が何人か集まって気楽に飲んでるアフターファイブ、なぜか当たり前のように隣に座っている、イケメンと私。なんでも、同時期に4人のかわいい女子から告られてフッたことがあるそうな。モテるだろうとは思ったけど、そんなにか。うらやましい限りである。 「まあでもオレは、城崎さん一筋だけどね」 「ハイハイ」 いつものくだらないやりとりをなんとかやり過ごしながら、こっそりため息をつく。 だってもちろん、いくらイケメンに「きみ一筋」なんて言われたって、どう考えても冗談でしかあり得ないこの状況は、当然「モテ期」には含まれない。ため息くらいは、吐きたくもなる。
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