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「へ? なにが」
なんだ、という顔はきょとんとしていた。その表情がまたかわいらしくて、瑞樹は微笑んでしまう。
「くじだよ。せっかくだからお前、選べよ」
「え、いいのか」
こういうとき玲望は遠慮しない。さっと瑞樹の隣まできて選びだした。
「んー……さっきのやつはなさそう」
さっきのミニサイズペットボトルだ。今は買わなかったけれど、タダでもらえるなら試してみたかったのだろう。
店員はじっとしていたが、態度は『さっさとしてほしい』と言っていた。
まったく、バイト代くらいは働きゃいいのに。
バイトはしていないがボラ研として仕事に近いようなこともたまにする瑞樹は内心呆れたけれど、コンビニ店員なんかそんなものだ。仕方がないから早めにしてやることにした。
玲望が好きそうなもの。お茶か、ジュースか……迷っているらしい玲望と一緒に見ていたけれど、ふと、近くのものが目に入った。
それは保温ケース。これも一応、店員の『この中』と指差した中に入りそうではある。
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