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他国からの求婚
司令室に着くと将軍が待っていて、こんな上官が僕に何の用だろうと不思議に思っていると、
「まぁ、かけたまえ」
フカフカのソファーに腰を下ろした。
将軍は目線を少し反らしつつ
「噂以上の色気だな。この年であてられそうだ」
「ーーー」
将軍も勿論αだ。奥様がいるし、身の危険はなさそうだが、要件は何だろうか?
「実は、隣国イースからお前を嫁に欲しいとの要請があってだな…」
「は?」
「だから隣国の皇子がお前の噂を知って、お前がΩだということを調べたらしい。皇族は優秀な子供を生むΩを常に探しているからな」
え!隣国の皇子の嫁だって?ー僕はー
「僕はグエンに嫁ぐと決めています!」
「それも知っているのだが、まだ番になっていないのなら、伝えるよう強制されてな。」
嫌だ嫌だ嫌だ!!!
グエン以外なんて!
「うっっ」
突然、猛烈な吐き気がしてその場に口を押さえてしゃがんだ。将軍も驚いて慌てて
「おい!医者だ!直ぐに呼べ!」
僕はお腹を押さえてしゃがんだまま倒れた。
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