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「もう、佳祐のことしか見えてない。……ちゃんと、好きだよ」
そう言って佳祐の手をぎゅっと握り、頬にキスの仕返しをする。呆気にとられたような顔が可愛かったから、次は唇に。
「もうほんと、お前って」
ため息とともにそう吐き出すと、佳祐はわたしをドサッと押し倒した。
「つぐみ、俺、もう我慢できない。いい?」
濡れた髪から落ちた雫が、わたしの頬に一滴落ちる。いつもとは違う色っぽい目で見つめられて、掠れた声でそんなふうに囁かれて。だめ、なんて言うわけない。
「うん……」
頷いたのと同時に、唇を塞がれてしまった。啄むようなものから、少しずつ、ゆっくりと深く──佳祐の舌がわたしの口内を優しく侵していく。
*
「や……んっ、佳祐、待って」
「や、じゃないだろ?嫌ならやめるけど」
首筋に何箇所もキスをされて、ときどき噛まれて吸われて、舐められて。息を吸うのに必死になっていたらいつの間にか服の中に手を入れられていて、火傷しそうに熱い佳祐の手のひらがわたしの胸に到達する。
「かわいい。ここ、もうすげえ立ってる」
「いわないで……あっ、やぁ」
敏感なところを指で摘まれて弄られて、思わず甘ったるい声が漏れた。佳祐はそんな様子を見て満足そうに微笑み、わたしの服を一気にたくし上げる。
「やっぱりつぐみのここ、ほんとに綺麗で可愛い」
佳祐はうっとりしたようにそう呟くと、ゆっくりと円を描くように片手でわたしの胸を揉みしだきながら、片方の胸の先端に舌を這わせた。
「あぁ……ん、やだぁ、佳祐、恥ずかしい……」
「や、じゃないだろ?気持ちいいって言ってみ?」
わざとやっているのか、佳祐はわたしに見せつけるようにゆっくりとそこを舐めて、少し歯を立てて吸い上げる。「あっ」と大きな声が出てしまって、慌てて唇を噛んだ。
「つぐみ、我慢しないでちゃんと声聞かせて」
佳祐が長い人差し指でわたしの唇を優しくなぞる。その指の感触さえも、わたしの身体を麻痺させて溶かしていく──そんな感覚に襲われてしまう。
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