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ふたりで校門のところまできて、莉央が、
(さて、どうしよう?困ったぞ。駅までは一緒だよね、多分...ん? うれしいのかな?あれ?)
と、まだ自分の精神状態に疑いを持ちながらも、そわそわし始めたとき、
「りょう」
と、校門の陰から 女性が..それも..メイクもバッチリキメてる、結構な美人が..現れた。
「よう、杉木さん。なんだ、いたのか」
「落ちてたら、会わずに帰ろうと思ってたのよ。まあ、受かるとは思ってたけど」
「うんうん、受かったよ。これからよろしく、せ、ん、ぱ、い」
「ホントにうちに来るの?他は?国立受けてないの?」
「行くよ。第一志望だもの。他は、まあ、なんだ、はは、ねぇ」
と、突然莉央に振ってきた。
「え?うん。うん?」
「あら、彼女連れで合格発表見に来たの?余裕ね」
え?っと顔を美人に向けたとき、一瞬 眼が合った。
(ええ!)
すっごい眼つきで睨まれた..ような気がした、が、次の瞬間、普通の顔に戻っていた。
(あれ?)
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