第二章 え?合格♪ 三角!

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 駅前で倫子に去られ、またも二人きりにされた莉央は、(なんか言わなくちゃ)と焦り始めた。 「あの、私、代々木で乗り換えなんですけど、新堂さんは?」 「僕は、新宿に行きたい、です」 「あ、じゃあ おんなじ電車ですね」 「そうなの?緑の、でしょ?」 「そうそう」 「緑のに乗れば、いつか着くって言われてるんだけど..」 「え~、やだ、それはそうだけど。全然着く時間が違うよ~」 あまりにも「雑」な知識に、莉央の言葉も「雑」になってしまった。 遼は、そんなことは全く意に介さず、 「そうなのか。う~ん、高田馬場までしか行ったことがなかったからねぇ」 「あ、予備校?」 「そうそう、予備校の寮が東村山にあるんだよね」 「東村山?また、遠いですね」 「うん、だから入試の日は始発で出たんだよね。そのときは確かに雪だったのに..」
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