第二章 え?合格♪ 三角!

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 莉央は、「濡れネズミ」姿で隣にやってきた遼のことを思い出した。 (「濡れネズミ男」はやめよ) 「こっちでは雪の日は傘が必要ですよ」 「うん、そう思うよ」 「東村山ったら..電車、なんですか?」 「西武新宿線」 「西武新宿線なら高田馬場で乗り換えなんじゃなかったっけ?」 「え?」 「予備校、高田馬場でしょ?」 「うん」 「西武線で一本だったんじゃない?」 「うん、駅降りて歩いて3分?予備校まで」 「だったら、そこに山手線..緑の電車も来てるよ」 「そうなんだ。知らなかったよ。でも、それなら安心だ。新宿駅から西武新宿駅まで、ちょっと不安だったんだよね。はは」 「かなり不安です」 「高田馬場ならわかる」 「なんか、大丈夫かなぁ」 「いや~大丈夫...かな?まあ、行方不明にはならないよ...多分」  新堂遼は、かなりの方向音痴のようである。
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