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莉央は、そのことより..自分が、おそらくは小学校の低学年以来、久しぶりに、男子に「莉央ちゃん」と呼ばれたことよりも..
このふたりの関係性について、今一つ理解できずに考えていた。
(中学からずっと同じクラスだったんだから 幼馴染みたいなものだしね..でも、杉木さんって呼んでたよね。。)
新堂遼は、杉木倫子のことを「杉木さん」と呼ぶが、倫子は「遼」と呼び捨てにする。そのことから、ふたりは一種の「主従関係」というか「女王様と家来」みたいな?...のを莉央は、実は想像していた。
ところが、遼は倫子を「お前」と言って、倫子もそれを普通としている。
(難しい...『幼馴染』と『幼馴染みたいなもの』 の微妙な違いなのかしら?これは香に聞かなきゃ)
香は、千佳と莉央にとっての「なんでも大辞典」みたいな存在である。
質問には、即座に答えが返ってくる...嘘やはったりも結構ある..ときには、哲学的だったり宗教的だったりする 訳の分からないことを言う...そういうときは、香自身わかってないのをごまかしているだけなのだが...
ふたりは、妙に感心していて、何かあるとつい香を頼ってしまうのだ。
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