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結局、ペパーミントグリーンに決めた絨毯は、後から届けてもらうようにして、ピンクのカーテン、ベッドカバー、シーツ、その他 食器やら鍋やら、とにかく色々、一式購入した。
遼は、もとより、莉央も倫子も、荷物を持って電車に乗ることになった。
「いやあ、申し訳ない。こんなに買い物があるとは思わなかった」
渋谷駅へ三人して荷物を抱えて歩いている途中、遼は、本当にすまなさそうに謝った。
「全く..お鍋もフライパンもなしで、どうやって生活していくつもりだったの?ホントにしょうがない人ねぇ」
倫子は、それでも、少しうれしそうにしている...ように莉央には見えた。
莉央も、実は、遼の部屋に入れることになったことを、ドキドキしながらも、ちょっとワクワクしていた。男子の部屋なんて初めて入るのだ。
ひとりでは無理だったろうが、今日は倫子が一緒だ。倫子はそんなことには、全く動じている様子はない。
(頼もしい。さすが『幼馴染みたいなの』、だわ)
存外、倫子も莉央と同じ気持ちだったのかもしれない。
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