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そこは、文字通り『寝室』だった。
「は~ん、殺風景ねぇ」
「ホントに..」
窓際にベッドがあるだけだ。
「いいんだよ。寝るだけなんだから」
遼が言い訳のように言う。
「ちょっと喉乾いたわ。なんかないの?」
倫子は、既に『寝室』にも『探検』にも興味を失ったのか、キッチンに向かい勝手に冷蔵庫を開ける。
少し、遅れて倫子の後をついていった莉央も一緒に冷蔵庫の中を覗き込んだ。
「あら」
「えっ」
中は、ほぼからっぽだった。
「まだ、何も入れてない...って開けてるし」
遼は、苦笑している。
「ダメね。近くにコンビニとかスーパーとかないの?」
「あ、ある、かな?確か、あったような。今俺が買ってくるよ」
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