3人が本棚に入れています
本棚に追加
「……パパ、この部屋片付けるよ」
思い出に浸るのをここまでにして、部屋の片付けを開始する。
DVDはまだ見れるから、ダンボールの中に詰めた。そういえば、父の妹(わたしの叔母にあたる)が、DVDを持って行くと言っていたな。
その方が父も喜ぶはずだ。
父の部屋には、DVD意外にも漫画と小説がそれなりにあった。漫画は、あだち充の作品が二作品にキャプテン翼にクッキングパパもある。小説は、ハリポタ(五作のみ)にあとは、ノルウェーの森などが沢山出てきた。
漫画は、本当に申し訳ないがブックオフに売る。小説も何冊か売ることにした。
小一時間ほどかかって、部屋の中はスッキリとしてきた。
「さて、と。次は……」
押入れの中だ。押入れの中には、あまり物はないがダンボールが一つだけあった。
わたしは、ダンボールを取り出した。埃が被ってあって、少しむせた。
ダンボールを床に置き、中身を開けると……。
「これは……っ」
わたしが小学生の時に、渡した父へのプレゼントが詰まっていた。
「うっ……」
こんな落書きの絵をとっておくなんて……。
父らしいな……。
他には、一時期自分の中で流行った、ミニマクラを父に渡した事があったな。要らない布切れの中にワタを詰めて縫ったヤツだ。
やはり年月が経っているか、布の色が褪せている。絵もそうだ。紙の端が茶色みかかっていた。
最初のコメントを投稿しよう!